BEYOND THE PARADISE

カテゴリ:観・聴・読( 36 )




王妃の館

浅田次郎 『王妃の館』 集英社2006

もっと早くに手に取るんだった、、と思った。
何故なのかはよくわからない。

劇中劇のこの上なく美しい描写と
喜怒哀楽がしっちゃかめっちゃかの珍道中の描写
薮から棒だけどしっくりくる結末
完璧なストーリーテリング

付け加えるなら
おいしい食事の描写が多い
「美味しいごはんの源は愛情」
この裏テーマには深い理解と敬意を示したい



氏の作品とのおつきあいは
鉄道員で読書感想文を書いて学年で優秀な中に選ばれてからだから
10年以上になるんだなぁ

あのトンでもないお嬢さん揃いのなかで
自信などあろうはずもなく
「うそでしょう」と思ってしまったのは
とても懐かしい記憶
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by maki_y1116 | 2010-03-22 17:08 | 観・聴・読

ちょっとした抱負みたいな

毎年正月明けに映画を観る

大して何も考えずに選ぶんだけれど
なんだかんだでその一年に影響を与えているような気がしたので
今年は一瞬思考してセレクト
『ヴィクトリア女王ー世紀の愛』(原題:The Young Victoria)

もっとドレスとか調度も映してよ!!って思ったりもしたけど
シンプルなストーリーと
考証を重ねた絢爛な世界にしっかり浸って

最後の方で
宮廷の古いしきたりをただそうとする夫に悩むヴィクトリアに
美しい庭園を背景にして
伯母の王太后アデレードが言う言葉が印象的だった
「働かない男はばかになる。あなたはいい選択をしたのね。」

予定もつもりもないけれど
聡明で働き者なパートナーがいるのは悪くないものだわ
、と思ってしまった

たぶん
ひたいがちょっと微妙にフィヨルドな気配を漂わせながら
結局のところかなり理想的なプリンスアルバートを
ルパート・フレンドが演じていたからだろう

そんなこんなですが
今年は
自分を強く持って
ちゃんと前を向いて
捨てるべきものは捨てて
前進したいと思います

昨年会えなかった方々にも
笑って会えるよう努めます

恋愛とかそういうのはなるようになるんでしょう

皆様どうぞよろしくお願いいたします♪
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by maki_y1116 | 2010-01-04 23:27 | 観・聴・読

遥かなるケンブリッジ

世界史をひも解く術を授けてくれた某夫人の言葉が
いまになって迫ってくるのだ

「学問を愛している教授、自分にはないものを持った友人
そして、何よりも時間。今ではなかなか手に入りません」

ヨーロッパ最古の大学のひとつに奉職した子持ち数学者の物語

出てくる人間模様も描かれる会話もとてもユニークなので
英語版出してくれないかしら、と密かに願っていたりする

ビジネスな世界がとても好きなんだけれど
象牙の塔に戻りたいようにも思う
長い道のりのひととき
戻るのもいいかもしれないな

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藤原正彦著『遥かなるケンブリッジー数学者のイギリス』新潮文庫,1994
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by maki_y1116 | 2009-11-10 23:43 | 観・聴・読

日本は世界の果て

Come back, or I shall die.

「シルク」 / ”SILk”    日本・イタリア・カナダ合作 2007


原作を最初に読んだのは、記憶が正しければもう3年以上前のことになる。
アレッサンドロ・バリッコの描いた、妻に恋焦がれる男と、幻想以上でも以下でもない日本を、実写化したならば、それはどんなにか美しいだろうか。
そう思った。


メインは交互に出てくる
雪に閉ざされる静謐な日本の隠れ里と
初夏から夏にかけての光溢れるフランス郊外の庭園
人々の生活、キャラクター、時代の変化、そういったものを幻想以上に現実的に映し出しながらも、最後のシーンへをもっていく繊細さは見事だ。

日本人は自分の目で見聞きしたもの(伝聞含む)を信じすぎるきらいがあるので、本作も賛否両論だろうなとは想像に難くない。だが、あくまでもこれはろくに見聞きしたことのない人間の創造の産物を具現化したものだ。

ひとつ疑問を呈すなら、エレーヌがキーラ・ナイトレイというのは、若すぎると思った。しかしよく考えれば、やはり幻影のように主人公が追い求める妻であることと、あのエンディングへともっていくことからして、映し出されるエレーヌは、ほんの少し非現実性をもつくらいがちょうどいいのだろうかとも、思える。


個人的に考えさせられたことは、
1人の人を本当につなぎとめることができるのは元が他人の誰かなのだということ。
(母に対する子の存在というのもあるが、ここではそれを含まない)
そういう意味では、私はここ数年来というもの糸の切れた凧状態で
それは非常によろしくないということ。
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by maki_y1116 | 2008-02-03 22:01 | 観・聴・読

愛読書候補の登場

辞書が好きだ
小学校1年か2年くらいのときに国語辞典を買い与えられたのは
「胞子」とは何かについて親に尋ねたときだった
そしてその言葉は私が辞書で引いた言葉第1号になった

その次に愛用したのは広辞苑第4版
マーカーと付箋でぼろぼろになったが未だ実家で健在だ

先週の金曜に
ダメもとで会社近くの本屋にいったら
出会ってしまってサックリとカード決済してしもうた
「買ってきて」
って言われていたから自腹とかじゃないしいいんだけども

厚みは9センチもある(注:2冊組)
外見はこんな感じ
でもこんなにかっこいい本もそうそうないと思う

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今日は
インデックスシールを貼り付けた
特許法とか独禁法のシールがあって
会社法とか金商法のシールがないのは何でなのか
そんなところがなかなかニクいなぁと思わせるあたりもいい

条約とかも多少載っているので
気分的には社会の資料集みたいなものだ
だけど気に入ってしまったのはほかでもない
酔っ払いの迷惑防止に関する(って感じの名前の)法律だ

酔っ払った人(酩酊者)を助けなくっちゃいけなくて
そういう人を保護した警官はちゃんと親族とかに連絡しなきゃいけない

というようなことが書いてある
10条とちょっとしかないせいもあるけど
何といっても割かれているページ数はわずか1ページ

「1年かけてぼろぼろにしましょう」
と上司はいった
それに異存はないが
私が愛読者となる方が早いに違いない
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by maki_y1116 | 2007-11-05 23:27 | 観・聴・読

デッドエンドの思い出

立ち止まる日も  転がるように前進する日も

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よしもとばなな『デッドエンドの思い出』文春文庫2006


この人の本をはじめて読んでから大体10年くらい経つ。私自身がなんだかんだでそれなりにいい年になって社会人しているのと同じくらいに、ばななさんも離婚して結婚して子供なんかいてエッセイの方がばんばん出版されていたりなんかする。だから彼女の文芸作品達を今もこころから愛しているけれど距離があるように、思っていた。だけどそんなことはないのかもしれない。
立ち止まってしまう日も、転がるように思いがけないことが起こる日も、ふっつりと連絡が途絶える日も、意外な人物と会う日も、エンジンがかからない日も、衝動に突き動かされる日も、私達は何かをひとつづつ積み重ねて、それでもその基礎になる部分は変わらないし、変わり得ないのだと、そういうことなのだ。
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by maki_y1116 | 2007-10-14 20:00 | 観・聴・読

でんでんむしむし

ミッドタウンへ舞と狂言を見に行った
”第1回東京ミッドタウン能狂言”
ミッドタウンの芝生広場での野外プログラム

2夜連続講演なので迷ったのだが
三番叟と仁王、そして蝸牛というライトな演目を選んでいる

三番叟(三番三とも書くらしい)はみごとでドキドキした
祝いの席でこういうのを見てきたのは私ではない(先祖のはずだ)が
なんだか飽きずに見入ってしまう
変な格好してつまらない結婚式とかやるより断然こういうのがいいなぁ
現実としてありえなさそうだけど

トリの蝸牛で主役を張るのは野村萬斎さま
演目も役柄も超3枚目
「でんでんむっしむし~!」と叫んで笑って踊る役なのだが
声にも動きにも張りがあって非常に美しい

そしてカーテンコールも何もない終幕
すっぱりさっぱり
楽で良い

パンフレットに挟まれた扇の形のディスカウントチケットで
お茶してから帰途に就く
またあるといいな♪
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by maki_y1116 | 2007-09-19 23:20 | 観・聴・読

知的武装講座/働きマン

酔狂にも小難しいことをこよなく

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伊丹 敬之,関 満博, 沼上 幹,加護野 忠男
『ビジネススクール流「知的武装講座」』プレジデント社2004


しばらく、っていうか、1年くらい本のレビューなるものを書いていないことに、今更ながら気づいたのです。自分でもビックリ。うーん、本を読んでいなかったわけではないのだけども。ちゃんと忘れてしまわないうちに書いておかねば。

そんなこんなで、いま朝夕の電車で読んでいるのがこれ。
一橋と神戸の経営大学院の先生方が、プレジデントに書いたコラムが元になっている。2002年ごろの話が収録されてるこれは、シリーズ2冊目にあたるらしい。内容は執筆者別に

①「複雑化する世界・日本の経済」
②「強い良い会社になるための戦略的課題」
③「世界の工場『中国』の本質」
④「ビジネススクール流『問題の捉え方と解決法』」

の4部構成で各10テーマずつ。
個人的には②と④がいい。特に②はものすごく示唆に富んでいる。
いまいる仕事場がどうあるべきかという思考から、このさきどうなりたいかという自分のキャリアプランまでとにかく考えさせられる。中には、既にモデルとしては、破られてしまった戦略理論があったりもするけど、それもまた面白い。
③は知らなかったことばかりなので、一人トリビア状態。
①は申し訳ないけど、文章に凹凸がなくて読みにくい。ネタは申し分ないのにね。
ちゃんと自分の栄養にして生かしていきたい一冊。

これ以外に最近買ったのはこれ。

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安野モヨ子・著『働きマン④』講談社2007


このまんまいくと間違って松方みたいになるのかな。それもなぁ…。
でもなんだか松方って、現在30歳前後になる氷河期世代のお兄様お姉様よりも”プレッシャー世代(’82~’87)”の私達にすごく近い気がするのは気のせいかな。世知辛い世の中と、傾く日本のプレッシャーをかなり鋭く書いているもの。
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by maki_y1116 | 2007-08-27 23:36 | 観・聴・読

アジアの門番は誰がする?

【アジア・ゲートウェイ戦略会議】
会議を作ればすむのか、と最近巷でこき下ろされている(気になる人はR25のコラム参照のこと)現首相が作った有識者会議のひとつ。
何が論点かイマイチはっきりしないが、アジア域内で不沈空母としてイニシアチブをこれからも取り続けるための策を練るための会議、といった感じ。

お仕事してる業界の今後をうらなう意味でも重要視されるし、
(会社でちょっとヒマだったし…)
3月22日に発表された中間論点整理を読んでみた。


この会議の目玉は航空・物流政策。
そして教育、金融、農業、文化、環境の各政策が連なる。
政策提言・要綱の類としてはなかなかアグレッシブだ。

この中間論点整理においては、その10の課題の中から重点7分野について、「現状認識」「基本理念」「政策課題」が細かに示された。

個人的に航空政策と人材政策に興味を引かれたので、それについて今回は書いてみる。

《航空・物流政策方針》
ここで特記されるべきはやはり「利用者の視点に立った」という文言がはっきり示されている点ではないだろうか。
また、昨今の合従連衡の動きから、陸海空のシームレス輸送ネットワークの構築にも言及している。物流事業自体が効果検証に時間のかかる事業だということもあり、合従連衡しても具体的なシナジー追求だけでも非常に負荷のかかるものとなりえる。
運用空港については羽田の国際化となりそうな雲行きであるが、(とりあえず成田オンリーは有り得ない、というのはOK)ハブ空港化の整備は急務であるので、地方空港も候補に挙げて進めて頂きたいと思う。
今後は難敵・国交省を口説くという作業が待ち受けているが、ゼヒここでの提言以上の成果が上がることを期待したい。

《人材確保・育成方針》
世界的な人材獲得競争に遅れをとりつつあることを懸念し、外国人雇用拡大を視野に入れた政策をとうたっている。
だが、この内容、どうも様々な問題と政府的に望む青写真をごった煮にしてしまっているようだ。
日本の大学の国際競争力を補うためには、まず資料・標本の編纂および管理をする場としての統制機能を飛躍的に高める必要がある。そして、それとともに学問のための学問(産学連携に馴染まない類の学問領域)を志す学生の専門性を生かした就労支援を豊かにし、それと同時に優秀な人間が大学に残り、その道を極めることにおける将来の不安を軽減することが必要だ。(現状において日本人ですら、優秀な人間が学問の道を志して大学院に残るというケースは稀なように思われる。)

留学生の招聘をもっと盛んにする、留学生の就労を支援する、大学の競争力を国際的に高める、といったことが骨子だが、問題の所在もまた少しずれてしまっている様に思われてならない。

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国内のパイが減る一方で、アジアでのイニシアチブもとりたいというのはえらく強欲な気もするが、そうも言ってられないので、会議に彩られている現政権のプロジェクトの中でこれにしばらく熱い視線を送ろうと思う。
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by maki_y1116 | 2007-03-28 23:20 | 観・聴・読

重力ピエロ

文学賞の候補作には、やはりそれなりの中身がある

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伊坂幸太郎『重力ピエロ』新潮文庫2006


伊坂さんの作品を読むようになったのは社会人になってからだ。本の趣味を信頼する友人からその名前だけは聞いていたけど、最近の大ヒットブーム(?)で書店で本を選ぶのにますます苦手意識が募ってて、手に取るまでには時間がかかったということに他ならない。ラッシュライフ、オーデュボンの祈りも読んだから、気が向いたら載せます。とりあえず直近のをかいてみようと。
直木賞にノミネートされたのは知ってた。選評見たような気がするから。テーマ勝ちだろうと思う。ミステリーとしては底が浅い。わたしはミステリー不得手だからオッケーだけど。つまりは、遺伝を超えた親子・兄弟関係をひたすらまっすぐに問うた姿勢に評価があったということだ。親子関係ひいては血縁があれば何でもオッケーか?それは違うとしりつつも、なにもかもに血のつながりを求め、それを正当化する怪しげなところが日本人にはある。最近の日経のコラムにもちょっとそれらしいことが何回か書かれていた。別に誰の子であってもいいじゃないか。血のつながりも育てたひとから受け継ぐものもどちらも現実で、どっちがどうとかいうもんじゃないだろう。最後のシーンで酒盛りをする兄弟の在り様が答えだ。そこがのりこえられない限り日本人は絶滅危惧種への道を歩むのではないかと思ってしまうのは私だけだろうか。
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by maki_y1116 | 2006-08-12 16:00 | 観・聴・読

楽園の、その先へ
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